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不動産投資家税理士の投資術

不動産オーナー税理士が語る不動産投資と税金の実践的アドバイス

スリーアローズ税理士事務所
代表税理士 三矢清史氏

最後は金融機関が訴えられるのが今の流れ

2022年7月29日

スリーアローズ税理士事務所の代表税理士の三矢です。

今回の内容は2022年6月に山梨県内のサービス付き高齢者向け住宅を所有されているオーナーの一部がその物件の建設にあたって、ずさんな審査で通常より高い融資をさせられたということでその融資元の住宅金融支援機構その他の金融機関に対してあわせて10億円余りの賠償を求める訴えを東京地裁の方おこしました。今回そちらのニュースについてお伝えしたいと思います。

 

実際に訴えを起こしたオーナーの物件を建築したのは山梨県甲府市の新日本通産という会社で、もともとは昭和63年1988年に不動産業という形で会社が設立され、2018年頃の決算で30億円ぐらい売り上げを出していました。この会社は具体的にどのような事業で売り上げを伸ばしていたかというと、サービス付き高齢者向け住宅を地主や不動産投資家に対して一括借上げ、すなわちサブリースで家賃が保証されるということで提案してその建築を請け負う。そしてそれを借上げて、また介護事業としてまわす、そういう形で事業されていたようです。

 

家賃保証、サブリースということに安心してか建築されるオーナーが多く、順調に売り上げを伸ばしていたようですが、やはり建築しても入居者がつかなかったら事業として回らないわけです。高齢化社会といってもやはり限界があり、入居率がよくない物件も増えくる。そうなるとサブリースの賃料が負担となってきます。翌年の2019年に至っては、売上高は10億円までに減少しましたが借り上げの賃料払わないといけないため、結果としてその諸経費を払った後の当期純利益は10億5,000万円ほどの大赤字になってしまいました。そこで会社の将来も怪しくなってきたことから、2020年の段階でオーナーの一部はその会社を相手取り集団訴訟したものの、会社はすでに死に体でその年の7月には破産手続きの開始決定を受けている。

 

業者が倒産したということでオーナーからすればどこに怒りの矛先を向ければいいのか?その結果が住宅金融支援機構や地元のその融資付けをしてくれている金融機関、そして国に約10億円賠償を求める訴えをしたということです。


ウッドショックイメージ

業者が潰れてしまい金融機関が訴えられるという一連の流れ、これはシェアハウスかぼちゃの馬車のサブリースの破綻とスルガ銀行の不正融資問題、それとまったく同じです。
こういう流れができてしまうと銀行としては不動産投資に対しての融資に及び腰にならざるを得ず、また、不動産オーナーからは実際に銀行融資が非常に厳しい旨のお話をよく聞きます。


加えて注意すべきは家賃保証、サブリースについてです。
それこそ上場企業ですらサブリースが続けられないということで昨今いろいろ問題になっている会社があります。それがより体力がない中小企業が相手であれば、その家賃保証が続くのかどうかより慎重に検討すべきではないでしょうか。やはり大事な資産を預ける以上は、会社選びはよく選んでいかないといけないのかなとその辺今回のニュースを見て思いました。

 

さて、こちらについてもYoutube動画にもまとめています。
興味のある方はこちらもご覧ください。


https://youtu.be/Spe0BrSXiwE

 

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連載を担当させて頂くことになったスリーアローズ税理士事務所の三矢と申します。
当事務所は顧問先の多くが不動産業者・地主家主・投資家・サラリーマン大家というような不動産を所有されている方という一風変わった会計事務所です。
そういうこともあり、不動産所得や譲渡所得、相続税の申告等を多く担当させて頂いていますが、申告結果=成績表と考えると、多くの方のリアルな数字を見させていただいてるのではと実感しております。
この連載において、そのあたりを踏まえた不動産の現状や、不動産と税金の関係などの実態をお伝えしていきたいと思います。


リーマンショック直後は不動産の相場は大幅に崩れ、国も税制改正で不動産についての優遇制度を設けるなど躍起になって停滞する市況に歯止めをかけようとしていました。
その後のアベノミクスと低金利の金融市場を背景に、不動産取引は活発化し、その様相はまさにバブルの再来に近いものがありました。 それこそ1990年初頭のバブル期とことなり、今回の不動産市場の主役はサラリーマン大家をはじめとする個人投資家ではないでしょうか。 おりしも将来の年金不安や、平成27年改正による相続税増税による土地活用ブーム、いろいろな要素が織り交ざって今の熱い不動産市況が生まれました。
しかし、昨年はシェアハウス問題に、その悪質物件に率先して融資をしていたスルガ銀行問題、そしてレオパレス21をはじめとする大手建築による違法建築など暗いニュースが連続しました。
不動産を持てば右肩上がりでうまくいくというわけではない現状、せめて失敗しないようにするためのヒントになるようなことをこちらでお伝えできればと思います。

三矢清史氏 プロフィール

昭和53年5月生まれ 滋賀県高島市出身

経歴

平成14年9月 妹尾公認会計士事務所入社(現 ひょうご税理士法人)
平成27年2月 税理士登録 登録番号129125
平成27年9月 ひょうご税理士法人退職 スリーアローズ税理士事務所開業

趣味

城巡り・スノーボード・釣り・サバイバルゲーム

座右の銘

『成功したければ、踏み均された道を選ぶな』
三国志の魏の曹操の言葉。ありきたりの踏みならされた道を行くのではなく、険しい道、新しい道をあえて進むべきという意味。
『志は当に高遠に存ずべし』 三国志の蜀の諸葛孔明の言葉。志は高く持たなければならないという意味。

スリーアローズ税理士事務所 https://3arrows-tax.jp/