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不動産投資家税理士の投資術

不動産オーナー税理士が語る不動産投資と税金の実践的アドバイス

スリーアローズ税理士事務所
代表税理士 三矢清史氏

土地活用の際、土地も考慮して利回り計算を行おう

2022年9月30日

スリーアローズ税理士事務所の代表税理士の三矢です。 土地を持っている方がその土地の上に土地活用として何か建てる、今回はその土地活用の利回り計算ついてお話ししたいと思います。


ノートと計算機イメージ

元々土地を持っていてその土地の上に何かしら建てる際、色々な建築会社から様々なプランを集め、どのプランにするかの判断材料の一つとして利回りがあります。
その時の利回りの計算の仕方、まず単純な計算でいくと表面利回りです。表面利回りの計算は、満室であると仮定してその年間賃料を建築費で割って計算します。


【事例1 建築費の利回り計算】

建築費:1億円
年間家賃:600万円
運営費:200万円


◆表面利回り
600万円÷1億円=6%


あくまで表面利回りというのは入ってくる収入をベースにしているだけで、実際賃貸経営するのであれば運営費といわれる経費が大事になってくると思います。
その経費も考慮した上で利回り計算をすべきではないか、そういう発想を持っていただきたいところです。
固定資産税とか管理料そういう固定でかかるような経費が年間200万円発生するとした場合、それを差し引いた400万円が実質その物件の稼げる力(NOI)となります。


◆NOI 600万円-200万円=400万円
◆実質利回り(NOI利回り)
400万円÷1億円=4%


実質利回り(NOI利回り)は諸経費も必要経費も差し引いた上で算出した利回りなので、よりその物件の儲ける力を考慮した利回りにはなります。しかし、さらにこの利回りの計算上大事になってくるのは土地の金額を計算に加えることです。

もともと土地は相続で取得しているものだからそれ利回り計算に土地を考慮する必要があるのか?そう思う方もたくさんいらっしゃると思います。ただ、売買時は土地建物セットで取引しますので、建物だけの金額で利回りを見ていると全然数字が変わってくることになります。

具体的に説明しますと、事例の建物の土地に1億円の値が付く場合、1億円で売れる土地の上に1億円のアパートを建てるとします。建築費だけで見ればその建築費1億円を分母として600万円の家賃であれば表面利回りは6%と計算できます。ただ、本来であればその計算する際に土地の金額も含めるべきです。


【事例2 土地も考慮した利回り計算】
建築費:1億円
土地の金額:1億円
年間家賃:600万円
運営費:200万円


◆表面利回り
600万円÷(1億円+1億円)=3%


◆NOI
600万円-200万円=400万円


◆実質利回り(NOI利回り)
400万円÷(1億円+1億円)=2%


土地を含めると利回りは大きく変わることになりますが、不動産売買における利回りはこちらになります。
新築の木造アパートなど土地建物セットで表面利回りが6~7%で売られている物件もある中、表面利回り3%の物件を好んで購入するかどうか。利回りが低い物件ほど一般的には資産価値が高いことが多いものですが、利回りを重視する投資家であれば600万円の家賃を確保するために2億円の土地建物ではなく、その表面利回り6%の木造アパートを選択するのではないでしょうか。万が一売却するとなった際に売却できるのかどうか、また、その際の適正価格はいくらなのか、土地も含めた利回りを出してはじめてわかる情報になります。建築したばかりに思った値段で売却ができない、それなら更地のまま売っていたほうが良かったというケースもあります。そう考えると土地を持っていて建てるという場合であっても是非土地の値段も考慮した上での利回りを出しておくべきではないでしょうか。 さて、こちらについてもYoutube動画にもまとめています。 興味のある方はこちらもご覧ください。


https://youtu.be/DJnWQO3Bdj8

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不動産で失敗しないための
ヒントをお伝えできればと

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連載を担当させて頂くことになったスリーアローズ税理士事務所の三矢と申します。
当事務所は顧問先の多くが不動産業者・地主家主・投資家・サラリーマン大家というような不動産を所有されている方という一風変わった会計事務所です。
そういうこともあり、不動産所得や譲渡所得、相続税の申告等を多く担当させて頂いていますが、申告結果=成績表と考えると、多くの方のリアルな数字を見させていただいてるのではと実感しております。
この連載において、そのあたりを踏まえた不動産の現状や、不動産と税金の関係などの実態をお伝えしていきたいと思います。


リーマンショック直後は不動産の相場は大幅に崩れ、国も税制改正で不動産についての優遇制度を設けるなど躍起になって停滞する市況に歯止めをかけようとしていました。
その後のアベノミクスと低金利の金融市場を背景に、不動産取引は活発化し、その様相はまさにバブルの再来に近いものがありました。 それこそ1990年初頭のバブル期とことなり、今回の不動産市場の主役はサラリーマン大家をはじめとする個人投資家ではないでしょうか。 おりしも将来の年金不安や、平成27年改正による相続税増税による土地活用ブーム、いろいろな要素が織り交ざって今の熱い不動産市況が生まれました。
しかし、昨年はシェアハウス問題に、その悪質物件に率先して融資をしていたスルガ銀行問題、そしてレオパレス21をはじめとする大手建築による違法建築など暗いニュースが連続しました。
不動産を持てば右肩上がりでうまくいくというわけではない現状、せめて失敗しないようにするためのヒントになるようなことをこちらでお伝えできればと思います。

三矢清史氏 プロフィール

昭和53年5月生まれ 滋賀県高島市出身

経歴

平成14年9月 妹尾公認会計士事務所入社(現 ひょうご税理士法人)
平成27年2月 税理士登録 登録番号129125
平成27年9月 ひょうご税理士法人退職 スリーアローズ税理士事務所開業

趣味

城巡り・スノーボード・釣り・サバイバルゲーム

座右の銘

『成功したければ、踏み均された道を選ぶな』
三国志の魏の曹操の言葉。ありきたりの踏みならされた道を行くのではなく、険しい道、新しい道をあえて進むべきという意味。
『志は当に高遠に存ずべし』 三国志の蜀の諸葛孔明の言葉。志は高く持たなければならないという意味。

スリーアローズ税理士事務所 https://3arrows-tax.jp/