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不動産オーナー税理士が語る不動産投資と税金の実践的アドバイス

スリーアローズ税理士事務所
代表税理士 三矢清史氏

スルガ銀行の不正融資問題はアパマンローンの第二幕へ

2021年10月20日

かぼちゃの馬車というブランドのシェアハウスによる不動産投資。
運営会社の破綻だけでなく、スルガ銀行の不正融資問題が大きく報道されました。
そのシェアハウスについての不正融資は、一部の投資家の代物弁済による債務の解消でひと段落つきました。
今回は新たに問題となってきている投資用アパートやマンションのローンの不正融資につ いてお話させていただきます。

 

令和3年6月29日に開催されたスルガ銀行の株主総会。

250人ほどの株主のうち、100人ほどがシェアハウスやアパート・マンションで不正融資を受けたというオーナーだったそうです。
そのオーナーらも参加する質疑応答は「誠意をもって対応する」と言うばかりのスルガ銀行との間で紛糾し、結果としてスルガ銀行側が質疑応答を打ち切るほどの荒れ模様だったとのことです。

ウッドショックイメージ

冒頭お伝えしたようにシェアハウスの不正融資問題は沈静化したものの、そのシェアハウス不正融資問題を担当していた弁護団がサポートする形で、投資用アパートやマンションの購入時に不適切な融資を受けたとされる投資家たちの被害者同盟が設立されました。
そして令和3年8月27日スルガ銀行に対して賃貸アパート及びマンションの不正融資に関する損害賠償請求を行われ、規模としては現時点では336人の家主が賠償請求総額805億円。
ただ、今後さらに声を上げる人は増えていくことでしょう。


こちらの損害賠償について、スルガ銀行は沈静化されたシェアハウスの不正融資とは切り離して対応するという姿勢を貫いています。
関連付けされてしまうと、人数・融資額ともにかぼちゃの馬車のシェアハウスと比べものにならない規模の問題になってしまいます。
それこそスルガ銀行が存続できるのかどうかまで発展しかねないほど大きな影響を与えるのではないでしょうか。


不正融資が行われていたのであればそれは当然大問題です。
かといってオーナー側も売買契約及び融資の契約書に自らの意思でハンコを押している以上、スルガ銀行だけが悪いという話でもないのではないでしょうか。
また、仲介している不動産会社側が仲介手数料欲しさに不正融資を持ちかけているというケースもあります。
不正融資発覚前、当時スルガスキームといわれるスルガ銀行に融資をしてもらう不動産投資を斡旋している仲介会社に個別相談に行ったところ、「インターネットバンキングさえ作れば融資は簡単」とアドバイスを受けた当事務所のお客様がおられます。
そのお客様は怪しいので話を聞いて終わられただけですが、あとあとシェアハウスの不正融資問題の手口を知ると、その中にインターネットバンキングによる残高改ざんがありました。
あくまで仮定の話ですがその不動産投資を仲介していた業者もインターネットバンキングをオススメしていたことを考えると、同様の改ざんをしていた可能性はあります。
そう考えると、銀行ばかりではなく、そのような業者側にも多分に責任があるのではないでしょうか。


結果としてこの不正融資問題の一番の被害者は善良な不動産投資家の方です。
営業第一の銀行や仲介会社、そしてその提案がチャンスとそれに乗った一部の投資家による問題の影響で、今は個人の方への融資が非常に厳しくなっています。
銀行としても融資したものの後々利益が出なかったりした場合に「銀行が融資をするということだから買った」というように、手のひらを返して損害賠償請求をされたらたまったものではないということでしょう。


スルガ銀行の不正融資問題が、より規模が大きくなるアパート・マンションのローンへ舞台を移り、これから更にいろいろ動きがあることでしょう。
最終的にどのような結末になるかはわかりませんが、当面は個人の方への融資は厳しいままの状態が続きそうです。

Youtube動画にも概要をまとめております。
よければこちらも参考にしていただければと思います。
https://youtu.be/s3uo4kK_F-w

 

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不動産で失敗しないための
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2019年5月8日

連載を担当させて頂くことになったスリーアローズ税理士事務所の三矢と申します。
当事務所は顧問先の多くが不動産業者・地主家主・投資家・サラリーマン大家というような不動産を所有されている方という一風変わった会計事務所です。
そういうこともあり、不動産所得や譲渡所得、相続税の申告等を多く担当させて頂いていますが、申告結果=成績表と考えると、多くの方のリアルな数字を見させていただいてるのではと実感しております。
この連載において、そのあたりを踏まえた不動産の現状や、不動産と税金の関係などの実態をお伝えしていきたいと思います。


リーマンショック直後は不動産の相場は大幅に崩れ、国も税制改正で不動産についての優遇制度を設けるなど躍起になって停滞する市況に歯止めをかけようとしていました。
その後のアベノミクスと低金利の金融市場を背景に、不動産取引は活発化し、その様相はまさにバブルの再来に近いものがありました。 それこそ1990年初頭のバブル期とことなり、今回の不動産市場の主役はサラリーマン大家をはじめとする個人投資家ではないでしょうか。 おりしも将来の年金不安や、平成27年改正による相続税増税による土地活用ブーム、いろいろな要素が織り交ざって今の熱い不動産市況が生まれました。
しかし、昨年はシェアハウス問題に、その悪質物件に率先して融資をしていたスルガ銀行問題、そしてレオパレス21をはじめとする大手建築による違法建築など暗いニュースが連続しました。
不動産を持てば右肩上がりでうまくいくというわけではない現状、せめて失敗しないようにするためのヒントになるようなことをこちらでお伝えできればと思います。

三矢清史氏 プロフィール

昭和53年5月生まれ 滋賀県高島市出身

経歴

平成14年9月 妹尾公認会計士事務所入社(現 ひょうご税理士法人)
平成27年2月 税理士登録 登録番号129125
平成27年9月 ひょうご税理士法人退職 スリーアローズ税理士事務所開業

趣味

城巡り・スノーボード・釣り・サバイバルゲーム

座右の銘

『成功したければ、踏み均された道を選ぶな』
三国志の魏の曹操の言葉。ありきたりの踏みならされた道を行くのではなく、険しい道、新しい道をあえて進むべきという意味。
『志は当に高遠に存ずべし』 三国志の蜀の諸葛孔明の言葉。志は高く持たなければならないという意味。

スリーアローズ税理士事務所 https://3arrows-tax.jp/